- 採用作品
- 佳作
- 準佳作
沓の子を打つ
[ 審査員からのコメント ]
初めて聴いたとき「カッコイイけど、難解な曲が来た。」と思ったのですが、曲名の意味を知った後に再度聴くと「朝の品川駅」の映像が見えたのです!無表情の群衆…ビジネススーツでのモノクロームな様相…企業戦士の行進…。難解さは無くなり、ただただカッコイイ曲と成りました。(これらイメージはマスブチが想像したもので、感じ方は人によって異なるものでしょうし、作曲者がイメージしていたものとも違うかもしれませんが、こういった解釈をしていけるのは無調音楽の楽しみ方のひとつですね。)
さて、肝心の内容について。こういった無調音楽を商業音楽として成り立たせる場合は何かしらのキャッチーな部分が必要になるわけで、ポップなセクションを組み込むという手法もあるのですが、そうではなくあくまで全体のカラーは統一しつつ、微妙に調性のある部分があったり、ちょっとしたコミカルさがあったり、意味深なセリフがあったりと絶妙なバランスで成り立たせてあるところにストイックさを感じ惚れました。
もちろん演奏譜面向けの仕掛けや構成もしっかり出来ているところは言うまでもありません。品川駅の通行人全員と握手しようではないですか。
Extreme End
[ 審査員からのコメント ]
初めて聴いた時、曲が終わるまで、ヘッドホンをガッシリ掴んではなせませんでした。
でもそれ以上に掴まれたものがありました。
そう、ガッシリ掴まれたのは自分のハートだったんです。
再生ボタンを押して即、頭を前後にブンブンしながら
「次はどういう展開だ!?うお!そうくるのか!?で次は!?」
と、終始ノリノリで楽しませていただきました。ついでに首筋が鍛えられました。
(ヘッドホンをガッシリ掴んでいないとならなかった理由がわかりましたね。)
ちなみに聴いたその瞬間に譜面も出来ていました。(7割くらい)
それくらい刺激的で、爽快感にあふれた楽曲でした!!
また、展開や緩急のつけ方も素晴らしく、
「ドコドコしたい!ドコドコ最高ー!ずっとドコドコしていたい!」
を飽きずに叶えてくれる点が、演奏面でも高く評価できます。
採用おめでとうございます!
潮騒205号SSS線
[ 審査員からのコメント ]
海が…海が見えます…見えましたよ…。
公募審査中、何度もリピートしてしまいました。
広がる海の光景、そして好きなあの子と駆け落ちしながら走りゆくハイウェイ。
キャッチーなサビで心を掴まれ、かと思えば中盤の「SeaSideSecret…」でハッとさせられて。TAKIOさんが描いた世界観、いやドラマが目の前に広がるかのような表現力に惹かれてしまいました。
また、曲名から抱く「SSS線ってなんだろう」の解が、「曲を聞いて初めてわかる」といった仕掛けづくりも、この曲ならではの至高のスパイス。
そしてジャンルは「ポストロック」とのことですが、これまた音使いから「懐かしさ」を感じさせられるんですよね…。且つ現代らしさや音楽ゲーム楽曲らしさも両立されていて、どんな方が聞いても"刺さる"要素がある楽曲だと思います。
さらに、「リズムの多様さ/複雑さ」と「キャッチーさ」を両立できている楽曲で、演奏譜面向けの楽曲として申し分ないのは、言うまでもない事実です。
ドンだーの皆様にも、荒ぶる波とハイウェイの光景と、物語の一部始終を体験していただければと思いました!採用おめでとうございます!
Singularity Game
[ 審査員からのコメント ]
あえて音楽ジャンルで分類するとすればニューウェーブに近いのでしょうか。ひたすらドタバタでコミカルなんだけど、全体的に技巧的であり稀にハッとするようなコードワークが飛び出すなどのチャレンジングさも感じ、その奇想天外さはプログレとも言えるかもしれません。それとは裏腹にメロディーには哀愁のようなものを感じるがまた面白いですね。
こういった互いに相反するような要素も絶妙なバランスで同居しており、積極的にそういったコンセプトも取り込んできた「太鼓の達人」への親和性の高さを感じました。
時折、アレ?となるような独特な音価でのキメがありますが、16分音符5個や10個での区切りで出来ているので奇数連符のような難しさはなく「一見複雑なんだけど理解すれば叩きやすい」という形になっているのも上手いと思いました。この波、ノレるぞ!
雲間を游ぐ
[ 審査員からのコメント ]
明るさの中にちょっとしたもの悲しい雰囲気が曲中を漂い、聞き終わった頃にはなにか少し優しい気持ちになれるような、他にはない独自性のある曲だと思います。
ゲーム的にどうかという所ですが、メトリックモジュレーションを用いた浮遊感のあるパートはおそらくリズム難系の譜面にはなるでしょうが、その後の気持ち良くのびのびと叩けるクールなパートが両立していて、今までにない爽快なプレイ感をお届けする事が出来そうです。
こうした、楽曲の独自性や譜面の見通しを総合した時に、この曲でしか得られない栄養がぎゅっと詰まったものになると確信していますので、
リリースの際はその辺りをご堪能頂ければ幸いです。
改めまして、採用おめでとうございます!
RAGING FIRE
[ 審査員からのコメント ]
再生ボタンを押したその瞬間、身体中に電撃が走る。審査員坪井は思い出したのであった。
「人間は古来より、こんなリズムにノれるよう進化してきた」(※諸説あります)
まず身体の底からノって踊りだしたくなるようなジャンルチョイス。
冒頭にも書きましたが、人間が本能的に求めているようなリズムそのものだと思いました。ジャンルは「Jungle Terror」とのことでしたが、過去にあまりなく、それでいてしっかり「リズムゲーム向け/太鼓の達人向け」楽曲だと思いました。
次にキャッチーさ。
普通、こういった調性がないような音楽は、ストイックになりがちでポップさ/キャッチーさとは相反してしまいがちですが、この曲は違います。切り刻まれた動物たちの声、特徴的な「ココココ…」といった打楽器の音色などが、より楽曲を印象付け、また目の前にジャングルを顕現させているではありませんか。メロディが終始存在しないことまでもある種のキャッチーさとなり、ドンだーの皆様に長く愛される楽曲になること間違いなし。
そして何といっても、この曲ならではの独創的なリズムは、他にない新しい譜面/遊びを生み出し、ドンだーの皆様に立ちはだかることでしょう。
紀元前と新しさが融合したこの楽曲で、ドンだーのリズム魂に火を点けたい!そんな思いでいっぱいです!採用おめでとうございます!FIRE!
Ka.Ma.Se
[ 審査員からのコメント ]
EDMのTrapやHardstyleといった言葉は、どこかハードなイメージがありますが、この曲はそのジャンルを纏いながらも、一味違います。
思わず「カッコいい…!」と声に出てしまうラップ。冒頭通りハードなイメージがありつつも、どこかコミカルさも感じさせる音使いが特徴的で、太鼓の達人らしさも健在。そこに轟音のキックが鳴り響く展開。これが楽曲/譜面のメリハリと、ナムコオリジナルらしいポップさを錬成。まさに化学反応の音楽。
譜面を想像しても、3連符主体で終始構成される独特なリズム内容で、キャッチーでノリノリに叩ける内容になること間違いなしと感じました。
そしてリリックも、ドンだー達を煽り高ぶらせ、背中を押してくれるような熱い内容。「Ka.Ma.Se Ka.Ma.Se…」と思わず口ずさんでしまうキャッチーさ。更によく聴くと、太鼓の達人のあんな曲名やあんな要素まで…!(是非よく耳を傾けてみてください)"太鼓の達人愛"を強く感じたと共に、熱いメッセージ性で高ぶりながらプレイできる楽曲と確信しました!
ドンだーの皆様にも、筐体から鳴り響くキックとラップに乗りこなしながら、後悔なき本気の一打を"Ka.Ma.Si"ていただきたいと思いました!採用おめでとうございます!
Soulway
[ 審査員からのコメント ]
審査中に反射的にビビっと来て高いクオリティーである事を確信しました。
人知れず自分に向き合う大切な時間を切り取ったようなメッセージ性の強い歌詞を曲が盛り上げ、間奏の細やかなメロディーラインや、存在感のあるキメやフィルの手数でやり応えのある譜面作りも期待できます。
聞く人によって様々な思いが生まれるメッセージ性と、ドンだーにとってなじみのいいワードが、聞く人を惹きつけて離さないメロディーと爽やかな空気感によって盛り上げられて、演奏で得られる達成感がプレイヤーを包み込んでくれる。そういったゲーム体験が作れるのではないかと思うと今からとても楽しみです。
採用おめでとうございます!
EXRiXiS
[ 審査員からのコメント ]
音楽ゲームにみられる王道をいくのカッ…?とおもいきや、
あんな展開こんな展開と、王道いやむしろ邪道まで取り込み、
その上でしっかりまとめられている楽曲、それが「EXRiXiS」です。
これだけ展開や要素があると、何度も聴いてみたくなってしまいますよね。
それだけで十分魅力的なのですが、
ドンカツや連打音符の使い分けをイメージしたかのような単音/長音の使い分け、
そして複合する音価のアプローチなど、細部のつくり込みも光る楽曲になっています。
採用おめでとうございます!
後日公開予定
後日公開予定